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Curing Hepatitis C Could Yield Huge Economic Benefit Z. Younossi氏(Inova フェアファックスメディカルキャンパス、米国) C型肝炎治癒は大きな経済的利益を生み出す高い安全性と有効性を有する新世代C型肝炎経口治療薬・レジパビル/ソホスビル配合剤(LDV/SOF)は12週の投薬で数千ドルを要するものの、Inova フェアファックスメディカルキャンパスのYounossi氏は、LDV/SOFがもたらす大幅な欠勤の減少と労働生産性の改善が大きな経済的利益につながることを報告した。本検討では、西欧5ヵ国(フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、イギリス)および米国の、LDV/SOF療法により最小限の副作用で94〜99%の著効率を示した1,900例超の慢性C型肝炎患者を対象に、LDV/SOF療法に特異的な労働生産性と活動性に関する調査票(WAPI)に基づき、absenteeism(欠勤)とpresenteeism(出勤はしているが、十分な職務遂行能力を発揮できない状態)を後ろ向きに検討した。同氏らが構築した、LDV/SOF療法によるジェノタイプ1 慢性C型肝炎患者の治癒に伴う労働生産性の向上を評価する経済モデルを使用した結果、欠勤の減少と労働生産性向上がもたらす経済的利益は米国で年間約26.7億ドル、西欧5ヵ国で年間約5.56億ドルとなることがわかった。また、慢性C型肝炎による労働生産性の損失は、米国4,954ドル、西欧5ヵ国1,129ドル(いずれも、患者一人当たり、年間)と予測された。 今回の結果を踏まえ同氏は、C型肝炎治癒がもたらす労働生産性の向上と、これに伴う経済的利益が実社会に与える影響に関する、より詳細な検討を計画しており、研究者は重篤な肝障害や“肝外病変”など長期健康被害を引き起こすC型肝炎に関して、大局的な見地に立つべきと考えている。「慢性C型肝炎は患者個人の問題にとどまらず、波及効果は社会全体に及ぶ。これまでは薬剤費の莫大さが報告されてきたが、C型肝炎治癒がもたらす長期ベネフィットにより、治療は価値ある投資となる。C型肝炎のような慢性疾患に関しては様々な視点から検討すべきであり、そのことがより忍容性、有効性の高い治療法の開発に進展をもたらすだろう」とYounossi氏は述べた。
Menopausal Hormone Therapy Increases Risk of Gastrointestinal Bleeding 更年期ホルモン補充療法は消化管出血リスクを増加させる更年期ホルモン補充療法(MHT)に用いられるエストロゲンとプロゲステロンは、血液凝固を誘導することが知られている。大腸への血流障害による虚血性大腸炎はHMTの合併症として同定されており、血管に血栓が形成され、消化管粘膜壊死が誘導されることで下部消化管出血が起こる。Singh氏は「MHTによる消化管出血に関してはいくつかの症例報告があるが、特に下部消化管で出血リスクが高まるという我々の予測が本検討によって裏付けられた」と述べる。Singh氏らは73,863例の女性を対象とした前向きコホート調査において、現在MHTを受けている患者(現MHT群)、過去にMHTを受けていた患者(過去MHT群)、MHTを受けたことのない患者(未MHT群)で消化管出血リスクを比較検討した。多変量解析の結果、未MHT群に対する現MHT群のハザード比は、全消化管出血1.46(p=0.02)、下部消化管出血2.12(p<0.01)、虚血性大腸炎2.30(p=0.04)であり、上部消化管出血では差は認められなかった(HR=0.97、p=0.91)。さらに、MHTの期間が長いほど全消化管出血および下部消化管出血リスクが上昇した。 Singh氏は、下部消化管では血管が少なく凝固がより強く影響するため、上部消化管に比べ下部消化管における出血リスクはより高いとし、「MHTは効果的な治療法であるが、虚血性大腸炎の既往を有する患者などでは注意を要する。MHTの実施は、ベネフィットがリスクを上回るか否かに基づいて決定されるべき」と述べた。病歴からHMTが治療選択肢とならない場合には、例えばホットフラッシュのような更年期の症状に対してはSSRI、骨粗鬆症ではアレンドロネートやイバンドロネートのような他の薬剤が治療選択肢として患者に提示されるべきであろう。 Singh氏は、今回の結果の確認や、消化管出血をきたしやすいのがある特定の患者層なのか、あるいは特定のMHTなのかといった疑問に答えべるく、さらなる検討が必要であることを示唆した。
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